【STEP3】ホームジムに適した部屋の構造・チェックリスト【広さ・床の強度・設備】
ホームジムに適した部屋の構造チェックリスト
建物の構造(木造・鉄筋)・床の耐荷重量
建物の構造は非常に重要になります。
木造か鉄筋かによっても床の強度は大きく変わるでしょう。
一般的に木造住宅の床の強度は180㎏/㎡とされています(建築基準法施行令第85条)。
こうして見るとかなりの強度があり、全然余裕で大丈夫そうな感じがします。
しかし、高重量のトレーニングとなるとピンポイントで180kg/㎡以上の荷重が掛かることは全然あります。
体重70㎏の人が200kgのバーベルを背負ったらそれだけで270kgです。
しかもバランスを崩してバーベルを落とすようなことがあればそれ以上の荷重が掛かってしまうことは容易に想像できます。
実際の床の強度については工法などによっても変わると思いますので、賃貸の場合は管理会社に、一戸建ての場合は建設会社に事前に確認しておきましょう。
もしも床の強度が自分の設置する器具・行うトレーニングに対し十分でなければ床の補強が必要になります。
※補強については、業者に依頼し構造自体を直接補強するか、合板やマットを敷いて荷重を分散させる方法があります。
理想的な床は土間コンクリートです。これであれば床が抜ける心配もありません。
海外ではガレージジムが多いです。
もしもこれから家を建ててホームジムを作ろうと考えている人がいれば、土間コンクリートの部屋を設けることをおすすめします。
部屋の階数
ホームジムを作るなら断然1階がおすすめです。
賃貸の場合、2階以上だとどうしても下の階に振動や音が伝わりやすくトラブルに繋がりやすいです。
※建物にもよりますがもちろん上の階にも音や振動は伝わります
万が一床が抜けてしまったときのリスクを考えると下の階がない分1階の方がいくらかマシでしょう。
一戸建ての場合も同様です。わざわざリスクを背負ってまで2階にしない方が良いです。
ただし一戸建ての場合、1階の部屋数が少ない場合が多いので難しい人も多いと思います。
これから家を建てる人は、1階に土間コンクリートの部屋を設けるのが一番理想的です。
しかしそれで1階の総面積が広くなってしまうと、基礎に掛かる費用も上がってしまうので考慮しなければなりません。
これから家を建てる場合は、ハウスメーカー・工務店と相談できるので、しっかりとどれぐらいの重量の器具を設置しどのようなトレーニングするかを伝えるようにしましょう。
そうすれば床の補強や防音・防振など色々と提案してくれるでしょう。
部屋の広さ
部屋の広さは器具の選定をする上で非常に重要です。
特にバーベルを導入する場合、オリンピックシャフトでは220㎝もあります。
壁への衝突防止やプレートの付け替えも考慮すると余裕を持って3m以上は欲しいところです。
また最近では190㎝と短めのオリンピックシャフトも販売されています。
※スタンダードシャフトはNG
そういった短いシャフトであれば部屋の横幅が狭くても対応可能です。
ちなみにジャークやスナッチなど頭上まで高重量のバーベルを挙げるようなトレーニングも行うという人は、かなりホームジムを広めにするべきです。
狭いとバランスを崩したり、挙上時にステップしたりすると落としたいところにバーベルをドロップできません。
天井の高さ
部屋の高さも器具を選定する上で重要です。
特にパワーラックなどの大型器具は高さがあるものが多いので、部屋の天井が低いとそもそも設置ができない場合があります。
また、チンニングを行う場合も、天井が低いと頭が天井にぶつかってしまう可能性があります。
一般的な部屋の天井の高さは240㎝程度ですが、最近は天井の高い建物も増えてきているようです。
まずはしっかりと自分で測って確認するようにしましょう。
これから家を建てる場合は、天井を高めにすると良いでしょう。
壁の厚さ(防音性能)
建物の防音・防振の性能によってはトレーニングの音や振動が外にまで響く可能性があります。
例えばダンベルやバーベルのプレートがぶつかったときの金属音はとても響きます。
深夜や早朝の時間帯では近所迷惑になり、クレームが来るかもしれません。
特に床引きデッドリフトでドッカンドッカンバーベルを落としていたらそのリスクは高くなります。
もちろんこれはどの程度のトレーニングをするかによって変わることですが忘れてはいけません。
場合によってはトレーニング種目やトレーニングを行う時間帯にも制限が掛かるでしょう。
空調
ジム・スポーツクラブでは当たり前のように空調が効いていますが、ホームジムではそうはいきません。
冬場は暖房器具で何とかなるかもしれませんが、夏場はエアコンがないと地獄です。
元々エアコンが設置されている場合は問題ありませんが、ない場合は設置可能か確認しておきましょう。
設置するとなった場合はその費用も計算に入れておくべきです。
夏場に冷房の効いていない部屋でトレーニングを行うととても危険です。
汗で滑って大事故に繋がる可能性もありますし、熱中症になる危険性もあります。
そして何より怖いのはそういったアクシデントがあったときに周りに誰もいないということです。
まとめ
ホームジム用の部屋のチェックリスト
部屋の広さ・構造はホームジムを作る上で非常に重要になります。
どんなホームジムを作れるかは、予算以前に部屋の構造に大きく左右されます。
人によってはホームジムを諦めなければならなかったり、引っ越さなければいけなかったりするでしょう。
くれぐれも部屋の構造を無視してホームジムを作って事故やトラブルを起こして後悔しないよう気を付けて下さい。
FAQ
- 自分にはジム通いとホームジムどちらが合っているか考える
- ホームジムを作る上での注意事項を確認する
- 部屋がホームジムに適した構造・環境か確認する ☜当ページ
- どのようなホームジムを作るか考える ☜次のステップ
- ホームジムのレイアウトを考える
- 器具を選定する
- 必要に応じて床の補強を行う
- 器具を設置する
- 完成
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