Starting Strength
レベル | プログラム |
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初心者 | Strong Lifts5×5 Starting Strength |
中級者 | テキサスメソッド |
上級者 | 5/3/1 スモロフスJr スモロフスクワット ロシアンスクワットルーティーン サイクルトレーニング(中~上級者) |
Starting Strength基本情報
対象レベル | 初心者 |
対象種目 | BIG3、オーバーヘッドプレス、パワークリーン |
頻度 | 3日/週 |
期間 | プラトーになるまで |
Starting Strength概要
週間スケジュール |
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月・水・金のスケジュールでAとBを交互に繰り返す |
使用重量増加量 | |
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ベンチプレス・オーバヘッドプレス | +2.5kg |
スクワット・デッドリフト | +5kg |
フェーズ1:1~3週間
ワークアウトA
種目 | 回数 | セット数 |
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スクワット | 5 | 3 |
オーバーヘッドプレス | 5 | 3 |
デッドリフト | 5 | 1 |
ワークアウトB
種目 | 回数 | セット数 |
---|---|---|
スクワット | 5 | 3 |
ベンチプレス | 5 | 3 |
デッドリフト | 5 | 1 |
フェーズ2:数週間~数か月
ワークアウトA
種目 | 回数 | セット数 |
---|---|---|
スクワット | 5 | 3 |
オーバーヘッドプレス | 5 | 3 |
デッドリフト | 5 | 1 |
ワークアウトB
種目 | 回数 | セット数 |
---|---|---|
スクワット | 5 | 3 |
ベンチプレス | 5 | 3 |
パワークリーン | 3 | 5 |
フェーズ3
※中日(水曜)のスクワットは重量を追加しない
ワークアウトA
種目 | 回数 | セット数 |
---|---|---|
スクワット | 5 | 3 |
オーバーヘッドプレス | 5 | 3 |
※デッドリフト | 5 | 1 |
※パワークリーン | 3 | 5 |
※デッドリフトとパワークリーンはどちらか一方を行い、以後は交互に行う。
ワークアウトB
種目 | 回数 | セット数 |
---|---|---|
スクワット | 5 | 3 |
ベンチプレス | 5 | 3 |
チンアップ | – | – |
Starting Strength計算機
それぞれ5reps(パワークリーンは3reps)余裕を持ってできる重量を入力して下さい。
Starting Strengthのメリット
3つのフェーズに分かれているので長く使用できる
Starting Strengthはデッドリフトの使用重量向上に伴いプログラムに調整が入ります。
まずフェーズ1では毎回デッドリフトを行います。
そして使用重量が伸びてきたフェーズ2では、パワークリーンを取り入れデッドリフトと交互に行うことで負担を減らしています。
フェーズ3ではデッドリフトだけでなくパワークリーンも使用重量が伸びてきます。ここではチンアップを取り入れることでパワークリーンとデッドリフトの頻度を減らしています。
このようにデッドリフトやパワークリーンの使用重量増加に伴う負担増加に対し他の種目に置き換えることで対応しています。
このお陰である程度長く成長を続けることが可能となっています。
初心者がレベルアップするのに効率が良い
毎回のトレーニングで使用重量を直線的に伸ばしていくため、伸びしろが多い初心者にはとても効率が良いプログラムといえます。
ベーシックなコンパウンド種目に絞ってある
Starting Strengthは余計な補助種目がなく、ベーシックなコンパウンド種目に絞ってあります。
初心者はアイソレーション種目をやるよりも主要なコンパウンド種目を覚えた方が確実に成長が早いので無駄がありません。
書籍で細かいところまで深く解説されている
Starting Strengthの最大のメリットは書籍でフォームからプログラミングまで事細かに解説されていることです。
以前は英語版しかありませんでしたが、現在は日本語版も出版されています。
書籍ではプログラムだけでなく、本当に様々なことが書かれており、バーベルトレーニングについて体系的に学習することができるようになっています。
Starting Strengthのプログラム自体に興味がなくても、トレーニングを本気で行う人なら必ず一度目を通しておきたい本です。
Starting Strengthのデメリット
上半身と下半身のトレーニングボリュームのバランスが悪い
Starting Strengthは下半身のボリュームと比較すると上半身のボリュームが少なめです。
一般的に使用重量も重く、動員される筋群も多い下半身のトレーニングと比較し、上半身はより多くのボリュームが必要とされています。
そう考えると上半身のボリューム不足を感じます。
パワーリフティング目線で見たStarting Strength
パワーリフティング用としては不適切
そもそもStarting Strengthはパワーリフティング用としてプログラミングされていません。
そのため、パワーリフターにとってはBIG3の頻度が不足し、3種のバランスも悪くなっています。
デッドリフトが少なすぎる
まずデッドリフトが少なすぎます。
ただでさえ5回1セットだけと少ないのに、レベルが上がると共に更に頻度が下がります。
週1回とか2週間に1回のデッドリフトで強くなる人もいるのは確かですが、多くの人にとって最適ではない可能性があります。
ベンチプレスが少なすぎる
ベンチプレスが週1回5回×3セットは明らかに少なすぎます。
これでは技術的な成長はかなり難しいし、肉体的な成長も少ないでしょう。
高頻度でベンチプレスをやっている人がこのプログラムを行ったら十中八九記録は落ちていくはずです。
競技特異的な回数設定のセットがない
Starting Strengthは基本5レップスです。
5レップスの設定は決して悪くありませんが、パワーリフティング的なレベルアップを狙うならこれだけでは不十分です。
3レップスや1レップのセットもあった方がより実践的だしいずれ必ず必要になるでしょう。
オーバーヘッドプレスとパワークリーンは必要か?
オーバーヘッドプレスは補助種目として役に立つと思われます。
しかしベンチプレスとオーバーヘッドプレスの割合が1:1なのはパワーリフターにとってはバランスが悪いです。
この場合ベンチプレスをメインとしてトレーニング量を増やし、オーバーヘッドプレスの割合を少なくした方が良いでしょう。
パワークリーンについてはパワーリフティングの種目でないため優先順位はかなり低くなります。
パワークリーンをはじめとしたクイックリフトを行っているパワーリフターは極少数でしょう。
もしかしたらクイックリフトはパワーリフティングにプラスに働く可能性があるかもしれません。
しかし実際のところはクイックリフトをやる時間があるなら3種目の練習量を増やしたり他の補助種目を行った方がよいと考えている選手が多いでしょう。
そもそもクイックリフトは技術的にも習得に時間が掛かるため、オフシーズンの余裕のある時期でないと取り入れるのが難しいと思われます。
Starting Strengthまとめ
Starting Strengthは…
- バーベルトレーニング初心者におすすめ
- 初心者が効率よくレベルアップできるプログラム
- 伸び悩んだら卒業して別のプログラムへ移行しよう
- パワーリフティング用プログラムではないので注意
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