ホームジムに適したウエイトプレートの選び方
ウエイトプレートとは
ウエイトプレートとは上記のような円盤状の重りのことです。
バーベルやダンベルシャフトの両側に装着して使用します。
様々な重さのウエイトプレートを組み合わせることによって細かくバーベルの重量を調節することができます。
自分のレベルに応じて必要な分だけ買い足していきましょう。
ウエイトプレートの種類
※画像クリックで詳細解説に飛べます
スチール(コンペティション)プレートの特徴・メリット・デメリット
メリット
- 薄く沢山装着できる
- 薄くバーベルを撓らせにくい
- 高重量BIG3に向いている
- 重量誤差が小さいものが多い
デメリット
- 静音性が低い
- 持ちにくい
- 傷が付きやすい
- ペイントが剥がれる
- 価格が高いものが多い
スチールプレートは薄く、表面は金属むき出しかペイントされただけのウエイトプレートです。
主にパワーリフティングの大会などで使用されます。
厚みが最小限に抑えられているため、バーベルに沢山装着できます。
また薄いため、同重量を装着した場合、他のプレートよりもバーベルを撓らせにくくなります。
一方で静音性も低く、ペイントも削れて剥がれやすいし、更に凹凸が少ないため持ちにくいという欠点はあります。
しかし高重量のBIG3をやる上では最適なプレートといえます。
パワーリフターでこれらのデメリットを受け入れられた上でできる限り大会に近い条件で練習したいという人や、300kg超の重量でトレーニングするという人はスチールプレートがおすすめです。
バンパープレートの特徴・メリット・デメリット
メリット
- 静音性が高い
- ドロップできる(床の強度が高ければ)
- クイックリフト向き
- 重量誤差が小さいものが多い
デメリット
- 厚いため装着できる枚数に限度がある
- 厚いためバーベルを撓らせやすい
- 持ちにくい
- 価格が高いものが多い
バンパープレートは厚めにゴムでコーティングされたプレートです。
ドロップ(床にバーベルを落とすこと)にも対応しているため、主にウエイトリフティングやクロスフィットで使用されます。
ゴムでコーティングされているため、プレート同士のぶつかり合う音や、床に降ろした際の音なども少なく静音性に優れます。※バーベルと接触する内側の部分は金属のため多少音はします
一方で厚みがあるせいでバーベルに装着できる枚数の上限が少なくなります。
25kgプレートで揃えても300kg前後が限度でしょう。
300kgも扱わないという人でも、軽いプレートの割合が増えればより装着できる重量は少なくなってしまうので注意した方が良いです。
価格は高い物が多いですが、ホームジムにおいて静音性は大きな魅力でもあります。
バンパープレートを購入する場合はバーベルのスリーブ部分の長さと使用重量、装着可能枚数を計算するようにしましょう。
最近は、バンパープレートでありながら厚さを抑えたものもあるので検討してみても良いでしょう。
アイアンプレートの特徴・メリット・デメリット
メリット
- 安価なものが多い
- 持ちやすいものが多い
デメリット
- 静音性が低い
- 重量誤差が大きい物が多い
アイアンプレートはスチールプレートと同じですが、ここでは安価なものやプレートに穴が開いて持ちやすくなっているものなどをアイアンプレートとして解説します。
アイアンプレートは他のプレートと比べると1番安価です。
安価で購入しやすく、穴が開いていて持ちやすくなっているのがメリットです。
しかし品質が低いものも多く、重量誤差が大きいものも多いので注意しましょう。
ラバープレートの特徴・メリット・デメリット
メリット
- 静音性が高い
- 比較的安価
- 持ちやすいものが多い
デメリット
- 重量誤差が大きい物が多い
- 耐衝撃性はなくドロップには向かない
ラバープレートはアイアンプレートをゴムで薄くコーティングしたものになります。
バンパープレートと違い、ゴムのコーティングが薄いため、クイックリフトでのドロップには向きません。
しかし、薄いゴムコーティングでもスチールプレートやアイアンプレートと比較して静音性はかなり高くなります。
クイックリフトをやらないというのであれば悪くない選択肢です。
そもそも自宅でクイックリフトをやって更にドロップをできる環境の人は少ないはずです。
アイアンプレートと同様スチールプレートやバンパープレートと比較し、安価で重量誤差が大きいものが多いので注意しましょう。
どのウエイトプレートを選べば良いか
ウエイトプレート共通の選び方・チェックポイント
価格
ウエイトプレートはかなり価格差があります。
ウエイトプレートは沢山購入するものです。
1枚で見ると大きな価格差にはならなくても、沢山購入するとなると結構な差になってしまいます。
価格を比較するときは注意しましょう。
コーティング
ウエイトプレートの性能・性質を大きく分けるのがコーティングです。
どのコーティングが良いかではなく、何を重視するかで選択しましょう。
- パワーリフターで大会に近い環境を重視
➡スチールプレート - 静音性を重視
➡バンパープレートorラバープレート - クイックリフト重視
➡バンパープレート
直径
ウエイトプレートはものによって直径が違います。
15kg未満のプレートであれば直径は気にしなくても構いません。
しかしもしもパワーリフターである場合は20kg・25kgのプレートは注意が必要です。
理由はデッドリフトに影響するからです。
パワーリフティングの大会で使用されるプレートの直径は45㎝以内というルールがあります。
一般的にはほとんどの20kg・25kgプレートが直径45㎝で作られていますが、稀に45㎝未満のプレートがあります。
45㎝未満のプレートを装着してデッドリフトをやると、直径が短い分バーベルの位置も低くなります。
つまり意図せずディフィシットデッドリフトになってしまいキツくなってしまうということです。
基本的には20kg・25kgプレートは直径45㎝のものを選択し、ディフィシットデッドリフトをやりたい場合は足の下に板を敷くなどで対応した方が良いでしょう。
厚さ
ウエイトプレートの厚さはバーベルに装着できる枚数と、バーベルの撓りやすさに影響を与えます。
バンパープレートのように分厚いと装着できる重量に限度があります。
25kgプレートだけで揃えれば300kg近くまで装着できますが、軽いプレートが多くなると軽い重量でも装着枚数に限界が来やすくなります。
一方スチールプレートであれば薄いので300kg以上でも余裕で装着できます。
また、同重量を装着した場合、厚いプレートの方が薄いプレートよりもバーベルの外側の方に重さが掛かるので物理的にバーベルが撓りやすくなります。
バーベルが撓ると様々なトレーニング種目に影響を与えます。
スクワットでは担いだバーベルが撓って揺れるためバランスを取るのが大変です。
ベンチプレスではバーベルが撓った分だけバーベルが胸から離れるため、より深くバーベルを下ろさなければなならなくなりキツくなります。
デッドリフトでは撓った分だけ、スタートポジションが高い位置になるため楽になります。
実際にはいずれの種目も200kg前後の軽い重量のうちは大きな影響はないと思いますが、柔らかく撓りやすいバーベルを使用している場合は軽い重量でも影響を受けるでしょう。
ご自身の使用重量や使用するバーベルの撓りやすさと合わせて考えるようにしましょう。
重量誤差
プレートはただの重りなのになぜこんなに価格差があるのだろう?と疑問に思われる方も多いと思います。
安物と高価なプレートの違いの1つに重量誤差があります。
安物のプレートだと重量誤差が数百グラムにまで及ぶことがあります。
使用重量が重くなってくると、バーベルに装着するプレートの枚数も増えます。
そうすると重量誤差が積み重なり、バーベルの左右で数kgの差が出てしまう可能性もあります。
左右で重さが違えば当然バーベルの傾きやフォームの崩れに繋がってくるでしょう。
少なくとも重量誤差は数十グラム以内のものにしたいところです。
持ちやすさ
スチールプレートやバンパープレートは基本的に凹凸が少なく持ちにくいです。
しかしウエイトプレートの中には穴が開いており持ちやすくなっているものもあります。
穴が開いていれば、プレートの付け外しがやり易い他、プレート自体を一つの器具としてトレーニングに使用することもできます。
ただしそういったプレートはスチールプレートやバンパープレートではなく、主にラバーコーティングプレートとなります。
プレートの穴に魅力を感じるようであれば選択肢として考えてみても良いでしょう。
フラットベンチとインクラインベンチのどちらを選ぶかは悩ましい問題です。
もしもパワーリフターやベンチプレッサー、もしくはベンチプレスが大好きだという人は、ベンチプレスのやり易さに拘りフラットベンチでも良いかもしれません。
しかしそこまでベンチプレスにこだわりがあるわけではないという場合は、トレーニングの幅を考えインクラインベンチでも良いでしょう。
もし予算とスペースに余裕があれば両方共購入しても良いと思います。
カラー
■ウエイトプレートのカラー
25kg:赤
20kg:青
15kg:黄色
10kg以下:何色でも可
スチールプレートやバンパープレートは色の付いたものがあり、色が付いていると見分けが付きやすいというメリットがあります。
特別拘りがなければ色付きでなくても構いません。
おすすめウエイトプレート
おすすめスチールプレート
ROGUE(ローグ)パワーリフティングプレート
~パワーリフティング国際大会でも使用される高精度プレート~
価格 ※2枚セット ※税込 ※送料無料 | ◎ | 0.25kg:6,300円 0.5kg:8,230円 1.25kg:10,330円 2.5kg:14,340円 5kg:22,480円 10kg:30,570円 15kg:43,260円 20kg:57,360円 25kg:72,360円 |
直径 | ◎ | 450㎜ ※20kg、25kg |
厚さ | ◎ | 0.25kg:6㎜ 0.5kg:8㎜ 1.25kg:12㎜ 2.5kg:16㎜ 5kg:21.5㎜ 10kg:21㎜ 15kg:21㎜ 20kg:22.5㎜ 25kg:27㎜ |
重量誤差 | ◎ | ±10g以内 |
カラー | ◎ | カラフル |
メリット
- 薄く超高重量も装着可能
- 高精度で重量誤差が非常に少ない
- カッコいい
デメリット
- 特になし
パワーリフティンの本場アメリカで人気のROGUE FITNESSのスチールプレートです。
パワーリフティングのアメリカ国内大会はもちろん国際大会などでも広く使用されています。
重量誤差も非常に少なく高精度で、デザインもカッコよくおすすめのスチールプレートです。
おすすめバンパープレート
GYMWAY(ジムウェイ)薄型トレーニングバンパープレート
~バンパープレートの欠点である厚さ・価格を抑えたプレート~
価格 ※2枚セット ※税込 ※送料無料 | ◎ | 10kg:20,590円 15kg:26,860円 20kg:33,930円 25kg:41,230円 90kgセット:68,000円 140kgセット:102,000円 |
直径 | ◎ | 450㎜ |
厚さ | ○ | 10kg:32.4㎜ 15kg:39.2㎜ 20kg:47.4㎜ 25kg:57.5㎜ |
重量誤差 | ○ | ±50g以内 |
カラー | ○ | ブラック |
メリット
- 薄い
- 安い
- 重量誤差が少ない
- 様々なトレーニングに使用できる
- バランスが良い
デメリット
- 使用用途がはっきりしている人にはベストとは言い切れない
バンパープレートの欠点である厚さ・価格を抑えたプレートです。
バンパープレートでありながら薄めの作りであるため、高重量の装着も可能ですし、バーベルの撓りも一般的なバンパープレートよりも抑えやすいでしょう。
もちろんクイックリフトにも使用できるので用途の幅が広く、静音性も高いのでホームジムにぴったりのプレートです。
色の付いたタイプもありますが、コスパを考えるとブラックの方がおすすめです。
おすすめアイアンプレート
IVANKO(イヴァンコ)イージーグリッププレート
~ゴールドジムでも導入されている持ちやすく傷が気にならないプレート~
価格 ※2枚あたり ※税込 | △ | 5kg:12,100円 10kg:22,000円 15kg:33,000円 20kg:44,000円 |
直径 | ◎ | 5kg:256㎜ 10kg:310㎜ 15kg:380㎜ 20kg:450㎜ |
厚さ | △ | 5kg:28㎜ 10kg:38㎜ 15kg:38㎜ 20kg:38㎜ |
重量誤差 | △ | ±2%以内 |
カラー | ○ | ハンマートーン |
メリット
- 持ちやすい
- 傷が付きにくく目立ちにくい
デメリット
- 価格が高い
- 厚みがある
ゴールドジムなどの大手ジムでもよく使用されているプレートです。
価格が高いということと、厚みがあるため高重量のバーベルが作りにくいという欠点があります。
しかし、それ以外の点ではメリットも大きいです。
まず穴が開いており非常に持ちやすい形状になっているため、プレート単体でもダンベルやケトルベルのように使用できます。
また傷が付きにくく、傷が付いても元々のハンマートーンのお陰で全然気になりません。
おすすめラバープレート
BULLラバープレート
~持ちやすくリーズナブルなプレート~
価格 ※2枚あたり ※税込 | ○ | 1.25kg:2,640円 2.5kg:5,280円 5kg:10,560円 10kg:21,120円 15kg:31,680円 20kg:42,240円 25kg:52,800円 |
直径 | ◎ | 450㎜ ※20kg、25kg |
厚さ | ※ | 不明 |
重量誤差 | △ | ±2%以内 |
カラー | ○ | ブラック |
メリット
- リーズナブル
- 持ちやすい
デメリット
- 厚さ不明
プロスポーツチームなどでも多数導入実績のあるBULLのラバープレートです。
持ちやすい形状で、高級ラバーコーティングされているため、騒音も出にくく傷も付きにくくなっています。
品質の割に価格も抑えてあります。
まとめ
おすすめのウエイトプレート
- スチールプレート
- バンパープレート
- アイアンプレート
- ラバープレート
ウエイトプレートはただの重りだからどれも同じだと思っている人は多いでしょう。
しかし実際には大きな違いがあります。
自分のトレーニングの方向性や、何を重視するかによってどのプレートが適しているか変わってきます。
まずはプレートの種類を選び、その後はチェックリストを参考に自分に合ったプレートを選んでみて下さい。
FAQ
- 自分にはジム通いとホームジムどちらが合っているか考える
- ホームジムを作る上での注意事項を確認する
- 部屋がホームジムに適した構造・環境か確認する
- どのようなホームジムを作るか考える
- ホームジムのレイアウトを考える
- 器具を選定する
- ラックの種類と選び方
- ベンチの種類と選び方
- バーベルの種類と選び方
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- その他ホームジムにあると便利なグッズ
- 必要に応じて床の補強を行う
- 器具を設置する
- 完成
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