ELEIKO「パワーリフティング コンペティションバー(IPF公認品)」
総合評価
4.66

- パワーリフティング世界大会で使用されるワールドスタンダードのバーベル
- パワーリフティングのBIG3に全振りされた究極のバーベル
- 手に吸い付くようなロウスチールのローレットが生む最高のグリップ
免責
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製品概要
エレイコ「パワーリフティングコンペティションバー」は、IPF(国際パワーリフティング連盟)の公式認定を受けた世界最高峰のバーベルです。
世界中の公式大会で採用されており、記録に挑むすべてのリフターにとっての基準となる一本と言えます。
強靭なスウェーデン鋼で作られたシャフトは、高重量でも歪みやブレが少なく、優れた安定性を発揮。
ロウスチール製の計算され尽くした深いローレット加工は、滑りにくく、手に吸い付くような最高のグリップ感を提供し、パワーリフターの最大パフォーマンスを引き出します。
スペック
名称 | 「パワーリフティング コンペティションバー」 |
---|---|
メーカー | ELEIKO(エレイコ) |
製造国 | スウェーデン |
種別 | オリンピックシャフト |
用途 | 高重量BIG3 パワーリフティング |
公認 | IPF(国際パワーリフティング連盟) |
直径 | シャフト:29mm |
サイズ | 全長:220cm スリーブ間距離:131cm フランジ(インナーカラー):1.2cm 装着可能なスリーブの長さ:43.3cm |
重量 | 20kg |
引張強度 | 215,000PSI |
シャフトコーティング | 無し(ロウ・スチール) |
スリーブコーティング | クロムメッキ、スレッディングスリーブ |
ローレット | パワーリフティング、ボルケーノ |
センターローレット | あり |
グリップマーク | パワーリフティング(81 cm) |
回転機構 | 防塵シール付きブッシング |
価格(税込) | 213,800円 |
スペック評価
項目 | スペック | 評価 |
---|---|---|
シャフト直径 | 29 mm | |
装着可能なスリーブの長さ | 43.3cm | |
引張強度(PSI) | 215K | |
ローレット強度 | アグレッシブ | |
シャフトコーティング | 無し(ロウ・スチール) | |
スリーブコーティング | クロムメッキ | |
センターローレット | 有 | |
81cmグリップマーク | 有 | |
回転機構 | ブッシング |
評価ルール
推定満足度
: ≧90% のユーザーが満足
: 80–89 %
: 60–79 %
: 40–59 %
: < 40 %
項目 | |||||
---|---|---|---|---|---|
シャフト直径 | 29 mm | 28.5 mm | 28 mm | 27 mm | <27 mm |
スリーブの長さ | 43 cm≦ | 40-42.9 cm | 35-39.9 cm | 30-34.9 cm | 30 cm> |
引張強度(PSI) | 200–220 k | 190–199 k | 160–189 k | 140–159 k >220 k | <140 k |
ローレット強度 | アグレッシブ | ミディアムアグレッシブ | ミディアム | ミディアムライト | ライト |
シャフト コーティング | ステンレス | セラコート | ハードクロム/ ロウスチール | ブラッククロム/亜鉛 | ペイント |
スリーブ コーティング | ステンレス | ハードクロム | セラコート | ブラッククロム/亜鉛 | ペイント |
センターローレット | 有 | – | – | – | 無 |
81cmグリップマーク | 有 | – | – | – | 無 |
回転機構 | ブッシング | – | – | – | ベアリング |
シャフト直径
29 mm
IPF(国際パワーリフティング連盟)の公式ルールに準拠した、パワーリフティングにおける基準となる太さです。高重量を扱っても「しなり」が少なく、リフトの際に安定感と剛性感をもたらします。
28.5 mm
汎用性の高いバーベルによく見られる太さです。29mmより若干しなりますが、デッドリフトなどで良い「しなり」を好むリフターには最適な選択肢となります。
28 mm
ウエイトリフティング用の太さです。BIG3で使うとしなりが大きく感じられ、高重量では安定性に欠ける場合があります。
27 mm
ユース用やテクニックバーの太さです。高重量を扱うBIG3には細すぎて適さず、危険です。
<27 mm
規格外の細さであり、BIG3トレーニングには絶対に使用すべきではありません。
スリーブの長さ
43 cm以上
競技用の薄いプレートから、厚みのあるトレーニングプレートまで、最も多くのプレートを装着できる競技レベルの長さです。高重量を扱うパワーリフターにとって最高のスペックです。
40-42.9 cm
ほとんどのトレーニーにとって十分以上の長さです。プレートの種類やメーカーによっては、超高重量でスペースがわずかに足りなくなる可能性もありますが、実用上は最高レベルです。
35-39.9 cm
一般的なホームジム用バーベルでよく見られる長さです。中級者までなら問題ありませんが、上級者が高重量を扱う際には物足りなさを感じ始めます。
30-34.9 cm
装着できるプレートの枚数がかなり制限されます。特に厚いプレートを使用する場合はすぐに限界が来ます。
30 cm未満
高重量トレーニングには不向きな長さです。用途が非常に限定されます。
引張強度(PSI)
200-220 k
高重量を扱っても曲がらない「強度」と、デッドリフトの引き始めを補助するわずかな「しなり」を両立した、パワーリフティングにおける理想的な強度です。
190-199 k
競技レベルの品質です。トップクラスの強度には一歩譲りますが、ほとんどのリフターにとって必要十分以上の性能を持っています。
160-189 k
一般的なトレーニングには十分な強度ですが、高重量を扱うリフターがハードに使用すると、時間と共にわずかな曲がり(永久変形)が生じる可能性があります。
140-159 k / >220 k
140-159kは変形リスクが高く、高重量には向きません。220k超は硬すぎて「しなり」が全くなくなり、デッドリフトで引きにくさを感じるなど、逆にパフォーマンスを落とす可能性があります。
<140 k
低品質な鋼材です。簡単に曲がってしまうため、高重量を扱うBIG3には適しません。
ローレット強度
アグレッシブ
デッドリフトやスクワットで手が滑るのを完全に防ぐ、最も鋭いローレットです。パワーリフティングのパフォーマンスを最大化するために設計されています。
ミディアムアグレッシブ
鋭さを少し抑えつつ、非常に強力なグリップを提供します。高重量を扱いながらも、手のひらへのダメージをある程度考慮したい場合に最適です。
ミディアム
汎用的なローレットです。しっかりグリップできますが、高重量のデッドリフトなどではチョークが必須になります。
ミディアムライト
トレーニング用としてはマイルドなグリップです。高重量を扱うパワーリフターには物足りなく、滑るリスクがあります。
ライト
グリップ力が弱く、BIG3には全く適していません。汗をかくと簡単に滑ってしまい危険です。
シャフトコーティング
ステンレス
素材自体が錆びないため、ローレットの感触を永遠に維持できます。コーティングの剥がれや錆を気にせず、一生使える最高の選択肢です。
セラコート
ステンレスに匹敵する防錆性と、ザラっとした独特のグリップ感が特徴です。ステンレスよりは摩耗に弱いですが、非常に高品質なコーティングです。
ハードクロム/ロウスチール
ハードクロムは傷への耐摩耗性は高いですが、深い傷から錆びるリスクがあり、表面が滑らかなためローレットの感触がマイルドになります。
ロウスチールは実用性と耐久性を全て犠牲にして、最高のグリップ感を得た「パフォーマンス至上主義」の選択。
この二つは、全く逆のベクトルを向いた、同レベルの評価を受けるべきトレードオフの関係にあると言えます。
ブラッククロム/亜鉛
標準的なコーティングですが、上記の選択肢と比べると防錆性、耐久性ともに劣ります。
ペイント
最も安価なコーティングです。すぐに剥がれて錆の原因となり、ローレットの谷を埋めてしまうため、グリップ感も損なわれます。
スリーブコーティング
ステンレス
プレートとの摩擦で傷はつきますが、素材自体が錆びないため、長期的に見て最も信頼性が高い選択肢です。傷から錆びてプレートが固着するようなトラブルがありません。
ハードクロム
あらゆるコーティングの中で最も傷に強いです。見た目を綺麗に保ちやすいですが、深い傷から点錆が発生するリスクはゼロではありません。
セラコート
防錆性は高いですが、プレートとの摩擦で摩耗したり欠けたりする可能性があります。長期的な耐久性でハードクロムやステンレスに劣ります。
ブラッククロム/亜鉛
ハードクロムより柔らかく傷がつきやすいため、長期使用による劣化が早まります。特に亜鉛は傷から白錆が発生しやすいです。
ペイント
耐久性が最も低く、プレートの着脱ですぐに剥がれてしまいます。
センターローレット
有
スクワット時にバーが背中から滑り落ちるのを防ぐために必須の仕様です。本格的なパワーリフティングバーには必ず付いています。
無
センターローレットがないと、特に高重量のスクワットでバーが安定せず危険です。BIG3用としては致命的な欠点となります。
81cmグリップマーク
有
IPF(国際パワーリフティング連盟)の公式ルールで定められた位置にあるグリップマークです。ベンチプレスで毎回同じ手幅にするための必須機能です。
無
グリップマークがないバーは、競技や本格的なトレーニング用途としては不適切です。一貫性のあるフォームを習得することが困難になります。
回転機構
ブッシング
スクワットやベンチプレスで安定感を生む、制御された滑らかな回転が特徴です。耐久性も高く、BIG3に最も適した機構です。
ベアリング
回転が速すぎるため、特にベンチプレスで手首が不安定になるリスクがあります。クイックリフトには最適ですが、BIG3には不向きです。
パワーリフティング適合性
項目 | スペック | 判定 |
---|---|---|
スリーブ間距離 | 131cm | ◎ |
直径 | 29 mm | ◎ |
引張強度(PSI) | 215K | ◎ |
ローレット強度 | アグレッシブ | ◎ |
撓りにくさ ※1 ・スリーブ間距離:131cm ・直径:29mm ・硬さ:≥200k PSI | ・スリーブ間距離:131cm ・直径:29mm ・硬さ:215k PSI | ◎ |
81cmグリップマーク | 有 | ◎ |
センターローレット | 有 | ◎ |
判定ルール
項目 | ◎ | ◯ | △ | × |
---|---|---|---|---|
スリーブ間距離 | 131 cm±0.5 cm | 誤差 ±2.5 cm | 誤差 ±5 cm | 規格外 |
直径 | 29 mm | 28.5 mm | 28 mm | <28 mm |
引張強度 | 200–220 k | 190–199 k | 160–189 k | <160 k >220 k |
ローレット強度 | アグレッシブ | ミディアムアグレッシブ | ミディアム | ライト |
撓りにくさ ・スリーブ間距離:131cm ・直径:29mm ・硬さ:≥200k PSI | 3項目全て適合 | 2項目適合 | 1項目適合 | 適合なし |
81cmグリップマーク | 有 | – | – | 無 |
センターローレット | 有 | – | – | 無 |
スリーブ間距離
◎ 131 cm ±0.5 cm
IPF(国際パワーリフティング連盟)の公式ルール「131cm以上、132cm以下」に厳密に準拠した、競技に完全適合する寸法です。世界大会で標準的に使用されるELEIKO社が131cmであるため、これが事実上の世界標準となっており、最も信頼性が高いです。
○ 誤差 ±2.5 cm
競技基準からは外れますが、トレーニングで使う分にはほとんど問題ないレベルの誤差です。ただし、大会本番のバーベルとの感覚のギャップが生まれる可能性はあります。
△ 誤差 ±5 cm
基準との誤差が大きくなります。狭すぎると競技用ラックに正しく置けなくなる可能性が、広すぎるとデッドリフトで過度に有利になる可能性があり、正確な競技練習には不向きです。
× 規格外
公式ルールから大きく外れており、パワーリフティング用としては不適合です。
直径
◎ 29 mm
IPF公式ルール(28mm〜29mm)の上限であり、世界基準となっているELEIKO社が採用する、事実上の世界標準の太さです。太いシャフトは高重量での「しなり」を最小限に抑え、スクワットやベンチプレスでの安定性を高めるため、最も適しています。
○ 28.5 mm
汎用性の高いバーベルによく見られる太さです。29mmより若干しなりますが、デッドリフトなどで良い「しなり」を好むリフターには最適な選択肢となります。
△ 28 mm
IPFルールの下限値です。BIG3で使うとしなりが大きく感じられ、高重量では安定性に欠ける場合があります。
× <28 mm
高重量を扱うBIG3には細すぎて適さず、危険です。
引張強度(PSI)
◎ 200-220 k
静的応力(ゆっくりとかかる力)に対する強度の国際指標です。高重量でも永久変形しにくい「強度」と、衝撃に対する「靭性(ねばり強さ)」のバランスが取れた、パワーリフティングにおける理想的な範囲です。
○ 190-199 k
競技レベルの品質です。トップクラスの強度には一歩譲りますが、ほとんどのリフターにとって必要十分以上の性能を持っています。
△ 160-189 k
一般的なトレーニングには十分な強度ですが、高重量を扱うリフターがハードに使用すると、時間と共にわずかな曲がり(永久変形)が生じる可能性があります。
× <160 k / >220 k
<160kは変形リスクが高く高重量に不向きです。>220kは硬すぎて脆くなり、落下などの衝撃に弱くなる可能性があるため、理想的とは言えません。
ローレット強度
◎ アグレッシブ
パワーリフティング、特にデッドリフトで高重量でも手が滑らないように、手にしっかりと食いつく最も鋭いローレットです。パフォーマンスを最大化するために設計されています。
○ ミディアムアグレッシブ
鋭さを少し抑えつつ、非常に強力なグリップを提供します。高重量を扱いながらも、手のひらへのダメージをある程度考慮したい場合に最適です。
△ ミディアム
汎用的なローレットです。しっかりグリップできますが、高重量のデッドリフトなどではチョークが必須になります。
× ライト
グリップ力が弱く、BIG3には全く適していません。汗をかくと簡単に滑ってしまい危険です。
撓りにくさ
◎ 3項目全て適合
バーベルが「しなりにくいか(硬いか)」という指標です。しなりに影響する客観的な3つの基準(スリーブ間距離131cm、直径29mm、硬さ≧200k PSI)を全て満たした、最も撓りにくいパワーリフティングに最適なバーです。
○ 2項目適合
3つの主要スペックのうち2つを満たしており、非常に高品質ですが、いずれかの点で競技基準からわずかに外れる、準パワーリフティングバーです。
△ 1項目適合
3つの主要スペックのうち1つしか満たしておらず、パワーリフティング用というよりは、一般的なトレーニングバーとしての性格が強いです。
× 適合なし
パワーリフティングに求められる剛性スペックを何一つ満たしていないため、不適合です。
⚠️この評価は公表スペックに基づく推定です。実際の「撓り」は、鋼材の種類や熱処理に大きく左右されるため、レビュー等も参考にすることを強く推奨します。
81cmグリップマーク
◎ 有
ベンチプレス競技で定められている最大手幅(81cm)を示す印です。このマークがないと競技ルールに準拠した練習ができず、必須の仕様です。
× 無
グリップマークがないバーは、競技や本格的なトレーニング用途としては不適切です。一貫性のあるフォームを習得することが困難になります。
センターローレット
◎ 有
スクワットの際に、バーベルが背中(僧帽筋)で滑るのを防ぎ、担いだ位置を安定させるために必須の仕様です。
× 無
センターローレットがないと、特に高重量のスクワットでバーが安定せず危険です。BIG3用としては致命的な欠点となります。
この製品がハマる人・ハマらない人
ハマる人
- パワーリフティングの公式大会への出場を目指す競技者
- 1kgでも重い記録を追求するシリアスなアスリート
- トレーニングんの質に一切妥協したくない本物志向のトレーニー
- 高重量での安定感やグリップの感触を最重要視する人
- バーベルの手入れも厭わない人
注意が必要な人
- できるだけ費用を抑えてホームジム環境を整えたい人
- バーベルのメーカーやIPF公認といった規格に興味がない人
- シャフトの「しなり」を利用するウエイトリフティングがメインの人
- 様々な種目で平均的に使えればそれで満足できる人
- バーベルの手入れが面倒な人

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