マイホームジム2.0【構成・よかった点・反省点・代替案】
はじめに
このページでは私が実際に作成した5.25畳の狭小スペース向けホームジムについて紹介します。限られたスペースと予算の中で、いかに自分の理想に近いトレーニング環境を作り上げたか、そしてそこから得た学びをお伝えします。
また、このページでは以下の異なる状況での代替案も提案します。
- 部屋が広い場合
- 部屋が狭い場合
- 予算に余裕がある場合
- 予算を抑えたい場合
まだ未完成で今後もアップデート予定ではありますがぜひ参考にして見てください。
部屋のスペック
部屋の広さ | 5.25畳(横幅301.5×縦幅254×高さ262.5㎝) |
---|---|
階数 | 1階 |
床 | 土間コンクリート |
壁 | コンクリート打ちっぱなし風壁紙 |
窓 | 西側と東側に横長のすりガラス窓 |
ライト | 天井に4つのダウンライト |
ドア | 鍵付き |
成功した点
床の強度
元々ホームジムを作る前提で家を建てたため土間コンクリートを採用し床の強度を心配する必要がなくなった
天井の高さ
土間コンクリートのため通常より高い天井となり器具の高さを気にせず設置可能になった
反省点:部屋の広さ
当初の考え
- 予算を抑えつつ、必要十分な広さだと判断
- 自分のトレーニングには十分だと想定
実際に使用してみて
- 「もう少し広ければ…」と感じることが多い
- 新たな器具を追加したい欲求が生まれた
教訓
広さの重要性
- 資金に余裕があれば、できるだけ広いスペースを確保すべき
- 理由:後から部屋の広さを拡張することは困難
将来を見据えた計画
- 実際にホームジムを作ると、予想以上に欲求が膨らむ
- 十分すぎると思えるくらいの広さを検討することをおすすめ
これから家を建てる人へのアドバイス
- 部屋の広さについては、十二分に考慮することが重要
- 将来の拡張性も含めて検討する
私のホームジム設計の基本方針
1.狭小スペースを効率よく使用
5.25畳という狭小スペースにトレーニング器具を設置するため、限られたスペースをどのように使用するか考慮する必要がありました。設置できる器具のサイズや数もシビアです。
2.長期的コストパフォーマンス
設置するトレーニング器具は基本的に一生物と考え、短期的なコスパではなく長期的なコストパフォーマンスで考えました。そのためメンテナンス性や耐久性などを重視しました。
3.BIG3を重視
私はパワーリフターであることと、元々BIG3をトレーニングの主軸としています。そのためBIG3を公式ルールに近い状態で取り組める器具を重視しました。
4.将来の拡張性
設置した器具がどの程度部屋のスペースを占有するかを確認しながら徐々にグレードアップできるよう、基本的な器具から購入し始めることにしました。
ホームジム1.0
今回ご紹介するホームジムを作成する前に、一度別の器具を導入し約6年程トレーニングをしていました。詳しくは以下の記事を参考にしてください。
当時の器具選択
選んだ器具: BULLのコンボラック
- 理由: パワーリフティングの公式台として使用されている信頼性
- メリット: 品質の確かさ、パワーリフティングの練習としてはベスト
課題点
- 個人購入には高価すぎた
- 選択肢が限られていた時期の購入だった
- BIG3以外のトレーニングにはあまり使用できない
市場の変化と後悔
MBCPOWERの登場
- タイミング:BULLの器具を購入後にROGUEやMBCオリジナルなど新しい選択肢が次々登場
- MBCオリジナル器具の特徴:
- 高品質
- 日本家屋のホームジムに適した設計
- パワーリフティングの練習にも対応
- リーズナブルな価格
- 痒い所に手が届く設計
- オプションのアタッチメントが豊富で次から次へと出てくる
私の心情
結構時間を掛けてリサーチしていたので、すぐにホームジムにはMBCオリジナルシリーズが最適解ということが分かってしまいました。
もうちょっと早く販売されていれば…
BULLのコンボラックを売却するにもどうすれば高く買い取ってもらえるのか…
と、何もできずにこの後何年も指を咥えながらMBC製品の発表を見続けることになり、とても悔しい思いをしてきました。
※BULLのコンボラックはパワーリフティングの練習には最適だったのでこれはこれで悪くなかったです
買い替えの難しさ
売却の課題
- 適正価格での売却先がない
- 業者の買取価格が購入価格の1/10以下
結果
- 買い替えを諦めざるを得なかった
教訓
- 器具選びは慎重に、かつ市場動向を見極めることが重要
- 高額な器具購入時は、将来の売却や買い替えも考慮に入れる必要がある
既存器具の処分〜「ジムバンク」との出会い〜
ホームジムのアップデートを諦めていた私の転機となったのはXでジムバンクさんというサービスを発見したことでした。
ジムバンクの特徴
- トレーニング器具の売却希望者と購入希望者のマッチング
- 集荷配送や代金のやり取りの代行
ジムバンクのメリット
価格設定の自由度
- 売却者が価格を決定可能
- ジムバンクの手数料が上乗せされて販売
公平な取引
- 売却側も購入側も納得できる価格での売買が可能
- Win-Winの関係を実現
集荷・配送サポート
- 大型器具の集荷・配送手配をサポート
- メールでの日程調整など、スムーズな進行
在宅での待機が可能
- 購入希望者が現れるまで自宅に器具を保管可能
従来の買取サービスとの比較
一般的な買取サイトの問題点
- 器具の価値に関わらず、極端に安い買取価格
- 私の場合:56万円で購入したBULLのラックが2〜3万円の査定
- 使用に問題ない程度の傷や錆でも大幅な減額
ジムバンクの優位性
- 愛着のある器具を適正価格で売却可能
私はジムバンクさんを通じて器具の売却に成功し、念願のホームジムアップデートを実現できました。トレーニング器具の売却を考えている方には本当におすすめです。
※ただし必ず売れる保証はなく、また売却までの期間も予測できないので、その点はご留意ください
ホームジム2.0全体像
種別 | 器具名 | 価格(税込) |
---|---|---|
トレーニングラック | MBC「ハーフラックスタンダード210cm」 | 277,552円 |
※ラックタイプ:タイプ1.5 | (+9,710円) | |
※支柱カラー:ステンレス | (+67,900円) | |
※プルアップバー:110cmトップクロスメンバー | (+7,970円) | |
※Jカップ:ローラーJカップ | (+2,720円) | |
※セーフティ:ナローセーフティアーム2.0マグネットピン | (+0円) | |
※ステンレスプレートストレージ:6本 | (+27,502円) | |
ラック追加アタッチメント | トップマウントプルアップバー | 13,100円 |
土台設置型バーベルストレージ | 4,320円 | |
樹脂製ショートプレートホルダー(ペア)19.5cmタイプ | 9,900円 | |
ディップハンドルアタッチメント2.0 | 20,560円 | |
ベンチ | MBCアジャスタブルベンチコンパクト | 45,880円 |
バーベルシャフト | ROGUE「ステンレスオハイオパワーバー」 | 73,000円 |
パワー用オリンピックシャフトスペーサー | 3,850円 | |
ウエイトプレート | BULL「パワーリフティングプレート」235kg分 | 256,000円 |
バーベルカラー | ROGUE「HG2.0カラー」 | 6,800円 |
バーベルジャッキ | ONI 鬼 バーベルジャッキ | 19,800円 |
フロアマット | ジムマット「ジム用ゴムマット50cm角25mm」30枚 | 53,400円 |
合計金額 784,162円
導入器具の詳細と代替案
マット:ジムマット「ジム用ゴムマット50cm角25mm」
選んだ製品
ジムマット「ジム用ゴムマット50cm角25mm」30枚 | 53,400円 |
---|
詳細レビュー
選択理由
- コスパが良い
- 十分な品質
- 十分な防音・防振効果
- 硬く沈み込み極めて少ない
- 設置が楽
- カッコいい
使用感
- 想像以上にカッコよい
- 機能面(防音・防振効果、硬さなど)も満足
- なんの不満もない
代替案
- 広い部屋の場合
→ジムマット※100cm角も可 - 予算に余裕がある場合
→ジムマット厚さ50mmタイプ※25mmタイプでも十分ではある - 予算が限られている場合
→部分的にジムマットor安価なジョイントマット+合板+カーペット
フロアマットの購入を検討している方へ
フロア敷くマットは本格的なものだとかなり高価で、安く済ませようと考える方も多いと思いますが、やはり本格的なものと安物では雲泥の差があります。
私が購入したジムマットさんの製品は、本格的なマットでありながら価格も抑えめで品質も高くおすすめです。マットが本格的なものになるだけでホームジムのカッコよさが爆上がりします。絶対後悔しないと思います。
トレーニングラック:MBC「ハーフラックスタンダード210cmタイプ1.5」
選んだ製品
MBCハーフラックスタンダード210cmタイプ1.5(追加アタッチメント含む) | 304,872円 |
---|
詳細レビュー
選択理由
- パワーリフティングの練習ができる
- ステンレス製で錆に強く長く綺麗な状態で使用できる
- 頑丈でどんな高重量でも安心してトレーニングできる
- アタッチメントの数が多く拡張性が高い
- アタッチメントで様々なグリップのプルアップ、チンアップ、ディップスができる
- アタッチメントでバーベルやウエイトプレートが収納できる
- カッコいい
- 210cmの高さが自分の身長(160cm台前半)に丁度いい
- 新しいアタッチメントの開発が盛んで今後も期待できる
使用感
- できるトレーニングの幅が広がった
- 予想以上の頑丈さ
- 高品質
- カッコいい
- 非常に満足している
- 一生物として使用可能と感じる
- スクワット時のバックステップでウエイトプレートが支柱にぶつかる(ROGUEのバーのスリーブが長く、MBCラックの支柱が太いため)
→MBCのオリンピックシャフトスペーサーで完全解決
代替案
- 広い部屋で予算に余裕がある場合
→MBCPOWER「MBCオリジナルシリーズ パワーラックorハーフラック」 - 広い部屋で予算に余裕がない場合
→ONIシリーズ パワーラックorハーフラック - 狭い部屋で予算に余裕がある場合
→MBCPOWER「MBCオリジナルシリーズ スクワットスタンドorハーフラック」 - 狭い部屋で予算が限られている場合
→ONIシリーズ スクワットスタンドorハーフラック
トレーニングラックの購入を検討している方へ
基本的にはMBCオリジナルシリーズから選べば間違いはありません。費用を抑えたい場合はONIシリーズでも全く問題はありません。それでも高いという場合は、無理に妥協して別の安価なものを購入するよりも一旦費用を貯めることをおすすめします。他のメーカーからも似たようなラックが出ていますが、MBCとONIの方がアタッチメントが豊富で開発も活発なのでおすすめです。海外製品であれば、ROGUEやREP Fitnessも良い選択肢です。
バーベル:ROGUE「ステンレスオハイオパワーバー」
選んだ製品
ROGUE「ステンレスオハイオパワーバー」 | 73,000円 |
---|
詳細レビュー※現在は以下の改良版が販売されています
選択理由
- パワーリフティングの練習ができる
- ステンレスで錆に強く高温多湿な日本での使用も安心
- 撓りにくくデッドリフトでパワーリフティングの大会の練習に合っている
- ローレットが滑りにくくグリップが外れにくい
- パワーリフティング国際大会で使用されることが多いエレイコのバーベルと同じサイズ
- エレイコにかなり近いスペックでありながらリーズナブル
使用感
- 高重量デッドリフトでもローレットが滑りにくい
- 高重量デッドリフトでも撓りにくくパワーリフティング大会の対策になる
- 6年使用しても錆びずにきれい
- ローレットがアグレッシブで皮膚や衣類が傷む※滑りにくさとトレードオフ
代替案
- 広い部屋で予算に余裕がある場合
→ELEIKO「IPF ステンレス パワーリフティング トレーニングバー」
→改良版のROGUE「20KGオハイオパワーバー ステンレススチール」 - 広い部屋で予算に余裕がない場合
→GYMWAY「セラコートパワーバー」 - 狭い部屋で予算に余裕がある場合
→ROGUE「29MMスタンプバー」 - 狭い部屋で予算が限られている場合
→GYMWAY「セラコートショートスリーブパワーバー」
バーベルシャフトの購入を検討している方へ
自宅では多くの場合、クイックリフトを行う人は少ないと思います。そうなるとBIG3などがトレーニングの中心となるので、BIG3のやりやすいパワーリフティング向けのバーベルがおすすめです。
パワーリフティングバーベルの世界最高峰はエレイコです。しかしエレイコのバーベルは非常に高価で中々手が出せません。そうなるとスペック面でエレイコにかなり近く、人気・実績のあるROGUEのバーベルが候補に上がると思います。
それでもまだ高いという人はGYMWAYのバーベルもエレイコに近いので候補になります。
また日本は高温多湿でトレーニング器具が錆びやすいので、気になる人は多少高くてもステンレス製のバーベルを選択することをおすすめします。
バーベルは実際にトレーニング中自分の身体に触れる器具になるので、トレーニングに与える影響も大きいです。そのため他の器具よりも拘るべきです。
ウエイトプレート:BULL「パワーリフティングプレート」
選んだ製品
BULL「パワーリフティングプレート」 | 256,000円 |
---|
詳細レビュー
選択理由
- 薄くて沢山装着できる
- 薄いので沢山装着してもバーベルを撓らせにくい
- 重量誤差が少ない
- 上記の理由からパワーリフティングの練習に最適
使用感
- 期待通りパワーリフティングの練習に最適
- 塗装が剥がれる
- 錆びる
- 金属音がする
- 持ちにくい
代替案
- パワーリフターで予算に余裕がある場合
→ELEIKO「パワーリフティングコンペティションプレート」 - パワーリフターで予算に余裕がない場合
→ABSOLUTE POWERS「パワーリフティングプレート」 - 非パワーリフターで予算に余裕がある場合
→ELEIKO「ウェイトリフティングコンペティションプレート」 - 非パワーリフターで予算に余裕がない場合
→GYMWAY「薄型トレーニングバンパープレート」
ウエイトプレートの購入を検討している方へ
パワーリフターの方や超高重量を扱う方であれば薄いコンペティションプレートがいいと思います。でも正直どのコンペティションプレートもペイントは削れるし錆びるし持ちにくいし音も出るしデメリットも多いです。それであれば多少の厚みには目を瞑って薄型のバンパープレートを選択するのも全然ありだと思います。
ちなみに私も薄型のバンパープレートに買い替えを検討しています。
ベンチ:MBC「アジャスタブルベンチコンパクト」
選んだ製品
MBC「アジャスタブルベンチコンパクト」 | 45,880円 |
---|
詳細レビュー
選択理由
- パワーリフティング公式ルール規格サイズ
- 立てて収納できるので邪魔にならない
- コンパクトで狭いホームジムでも使いやすい
- コンパクトだがほとんどの人にとって十分なサイズ
- アジャスタブル機能
- シートが滑りにくい
使用感
- シートが予想以上に全然滑らない
- やっぱり立てて収納できるのはとても助かる
- パワーリフティングのベンチプレス練習でも全く問題なし
- サイズも全く問題なし
- コンパクトなので移動も配置もしやすい
代替案
- 身長が高い場合
→MBCPOWER「MBCアジャスタブルベンチ」
→REP Fitness「BlackWingアジャスタブルベンチ」 - 予算に余裕がある場合
→REP Fitness「BlackWingアジャスタブルベンチ」 - 予算に余裕がない場合
→MBCPOWER「MBCコンペティションフラットベンチ」
トレーニングベンチの購入を検討している方へ
トレーニングベンチを購入するときに初めに迷うのは、アジャスタブルかフラットかではないでしょうか?今までのアジャスタブルベンチはトレーニングの幅が広がる反面、サイズの問題でベンチプレスなどで使いにくさがあり、ベンチプレス愛好家の人にとっては悩みの種でした。しかし、最近はベンチプレスの公式規格サイズに合わせたアジャスタブルベンチも多く、全く問題なく高重量ベンチプレスが可能です。そのため予算に問題がなければそういったアジャスタブルベンチを選択することをおすすめします。
またMBCさんで新しい究極のいいとこ取りのベンチも開発中ということなのでその完成を待ってもいいかもしれません。
バーベルカラー:ROGUE「HG2.0カラー」
選んだ製品
ROGUE「HG2.0カラー」 | 6,800円 |
---|
選択理由
- 購入当時一番良さそうだった
- カッコいい
- 着脱が楽
使用感
- 着脱は予想通り楽
- カッコいい
- ホールド力もいい
- 軽くて重量を気にしなくていい
- 高重量のデッドリフトでは流石にプレートがずれる
- 後からもっとホールド力が高そうな製品が出てきた
- 後発のものはマグネット式のものが多くより便利
代替案
- 予算に余裕がある場合
→ELEIKO「オープンカラー」 - 予算に余裕がない場合
→VILLAIN「ナイロンカラー」
トレーニングベンチの購入を検討している方へ
他のトレーニング器具に比べてバーベルカラーは軽視している人も多いかと思います。しかし、実はカラーは重要です。緩いカラーだとトレーニング中にウエイトプレートがズレたり隙間が開いたりします。これはバーベルの重量の掛かり方に左右左を生じてしまうので、トレーニングの質に直結してしまいます。大きく傾いてプレートとカラーが一緒に外れて落ちることがあれば事故や怪我、部屋や器具の損傷にもつながる可能性があるため大変危険です。
バーベルカラーもロックが硬すぎて着脱が大変なものもあるため注意が必要ですが、緩すぎるのも不安です。自分の使用重量とも相談することをおすすめします。
またバーベルカラーは数百gと極力軽くしたタイプと、セットで5kgなど一定の重量にしてあるタイプがあります。そこで少し計算が煩わしくなるのが嫌だという人は事前によく確認するようにしてください。ちなみに私の場合は軽いカラーの重量は計算に入れていません。面倒ですからね。
バーベルジャッキ:ONI「バーベルジャッキ」
選んだ製品
ONI「バーベルジャッキ」 | 19,800円 |
---|
選択理由
- 安い(ONIのジャッキが発売される前までは高いものしかなかった)
- デッドリフトの重量セッティングの負担を減らしたいから
使用感
- 特に製品で差が出るものでもないが期待通り良い
- デッドリフト時の重量セッティングがとても楽になった
- 狭小ホームジムでは若干邪魔になる
代替案
- 部屋が広い場合
→ONI「バーベルジャッキ」orMBCPOWER「MBCバーベルジャッキ」どちらでもOK - 部屋が狭い場合
→MBCPOWER「MBCキャットジャッキ」
トレーニングベンチの購入を検討している方へ
バーベルジャッキが必要になるのは基本的にはデッドリフト系種目です。やはりジャッキがあるとプレートの装着がとても楽になっていいです。今となってはデッドリフトで疲れた後にジャッキなしでプレートを装着するなんて考えられません。体力は消耗するしプレート間の隙間は開くしストレスになります。そういった意味ではジャッキの存在はとても助かります。
パワーリフティングの大会などで使用されるような完全にバーベルを浮かせるタイプのジャッキの方が楽ですが、ホームジムが狭いと少し邪魔です。狭くなるのが嫌であれば「MBCキャットジャッキ」、とにかく楽をしたいならONIかMBCのバーベルジャッキにすれば良いと思います。
スペース効率を最大化するコツ
狭いホームジムの場合、レイアウトの自由度がなく設置する器具によって殆ど勝手に決まってしまいます。その上でスペース効率を最大化するコツを考えてみます。
ラックを中心にオプションで機能を追加していく
狭いホームジムの場合、一般的なジムと違いトレーニング種目別に個別のマシンや器具を設置することが困難です。
基本的にはパワーラックやハーフラックを設置し、ラックのオプションで機能を追加していくのが良いでしょう。これがスペースを有効活用する近道です。
そのためラックを選ぶ際は、オプションが豊富かどうかが重要です。ラック単体で良くてもオプションが少なければ選択肢は狭まってしまいます。
その点で言うとMBCPOWERやONI、ROGUE FITNESS、REP FITNESSなどはオプションが豊富でおすすめです。
ラックのオプションで収納機能を高める
オプションが豊富なラックは収納のアタッチメントも豊富です。
MBCPOWERのラックはオプションでウエイトプレートを収納するツリーやバーベルを立てて収納するホルダーなどがありますがとても便利です。しかも部屋の広さや使い方によって、収納も色々と選択できるのでおすすめです。
ショートスリーブバーベルでウエイトプレートの着脱スペースを確保
横幅が狭いホームジムはショートスリーブバーベルがおすすめです。私のホームジムの場合、横幅が約3mあるので、220cmのバーベルでも両サイドに40cmのゆとりが生まれるため、小柄な人であればプレートの着脱も全く問題ありません。
しかしそれよりも部屋が狭い場合や大柄な人の場合だとプレートの着脱が大変になるので、そういった場合はショートスリーブバーベルを選んだ方が得策です。ショートスリーブバーベルは、プレートを装着するスリーブ部分が短くなっているので、プレート着脱のためのスペースが確保しやすくなります。
立てて収納できるベンチは必須
最近は立てて収納できるベンチが主流になりつつありますがとても便利なので、絶対に立てられるベンチを選択することをおすすめします。
ベンチは使わない時は結構邪魔になります。特にスクワットやデッドリフトをやる時は邪魔です。
立てて収納できるベンチであれば、立てて脇に寄せておけば一気にスペースが広がります。
余計なものを置かない
ホームジムは物置ではありません。
基本的にトレーニングに関係ないものは置かない方がいいです。もちろん家庭の事情でやむを得ない場合もありますが。
特に床には物を置かないようにしましょう。床にものが置いてあるとそれを跨いで避けながら移動しないといけないので余計に狭く感じます。
普段から整理整頓を心掛けたいです。
浮かせる収納を多用
収納はできるだけ床ではなくラックや壁面などをうまく活用し浮かせて収納することをおすすめします。
浮かせて収納すれば、跨いで避けなくていいので、ホームジム内の回遊性が上がります。
最近は壁面の収納グッズも豊富なのでそういったものを利用するか、得意な方はDIYもいいと思います。
今後のアップデート計画
現時点でのホームジムにもかなり満足できていますが、まだアップデートの野望があります。その計画をご紹介します。
ラックオプション:MBC「ラットプルオプション」
以前はケーブルマシンは不要と思っていましたが、やはりトレーニングを突き詰めていくととても便利で有用な器具だということに気付きました。
ただケーブルマシンを導入するとなると私のホームジムではスペース的な問題が発生します。
そこで色々と比較検討すると、MBCラックのオプションのウェイトスタック式であれば設置できそうなことが分かりました。
アジャスタブルベンチのインクライン機能を使用したときに干渉してしまいそうなのは気になりますが、正直そこまでインクラインベンチなどは行わないのでヨシとしました。
また念の為、事前にMBCハーフラックの設置が済んでから、ラットプルオプションの設置スペースを開けた状態で一通りのトレーニングを行って問題なさそうなことを確認しました。
あとは頃合いを見て購入しようと思います。
バーベル:ROGUE「20KGオハイオパワーバーステンレススチール」
現在使用している旧ROGUE「ステンレスオハイオパワーバー」も満足しています。
しかし最新版は製造上の精度が上がりシャフトとスリーブのフィット感が向上し、「ガシャン」という金属音が減少しているそうなので、騒音を気にするホームトレーニーとしてはとても興味があります。
現在使用している旧ステンレスオハイオパワーバーでも特に問題は感じていないため、優先順位は高くありませんが、発売後の評価などを参考にしながら検討していきたいと思います。
ウエイトプレート:GYMWAY「薄型トレーニングバンパープレート」
現在使用しているBULLのプレートはパワーリフティングの練習には良いのですが、ホームジムでの使用としてはぶつかり合う金属音が気になるので、こちらのGYMWAYの薄型プレートにしたいと考えています。
もちろんコンペティションプレートと比較すると厚みも重量誤差も大きくなりますが、許容範囲かなと思います。
現在使用しているBULLのコンペティションプレートは売却するか、使用し続けるかは迷いどころです。
可変式ダンベル
現在は大昔に購入したスクリュー式のダンベルセットがありますが、いずれは可変式ダンベルに買い換えようと思っています。
可変式ダンベルは種類も増えてきており、どれにするかはまだリサーチ中です。
価格、耐久性、重量変更速度・手間など悩みどころが多いです。
エアコン
正直トレーニング器具よりもはじめに導入しなければならないのがエアコンです。高温多湿の日本の夏では熱中症のリスクが高いので命を守るために真っ先に設置しなければなりません。
それにも関わらず私は今までエアコンなしでトレーニングしてきました。夏場は汗びっしょりでトレーニング中にクラクラしたり身体が痺れたり今思うとかなり危険でした。トレーニング後はTシャツを絞れる程汗をかいており体重も1〜2kg程度減っていることがザラでした。
今年はもうすぐ夏も終わるので大丈夫そうですが、来年こそは絶対にエアコンを設置しようと思います。
狭小ホームジムのアップデート手順のコツ
狭いホームジムの場合、器具が1つ増えただけでも部屋が圧迫され、動線が潰れて回遊性を大きく損なう可能性があります。
また、事前にしっかりとサイズを測っておかないと、設置ができない場合や、設置できても狭くてまともにトレーニングできない可能性もあります。
こういった失敗をしないためにも一度に多くの器具を増やさず、サイズを測った上で設置後のホームジムを具体的にイメージしてから慎重に1つずつ増やしていった方がいいでしょう。また設置できるかどうかだけでなく、必ず実際にそこでトレーニングを問題なくできるかを身体を動かしながらイメージしてみることをおすすめします。
また私のような失敗をしないためにも、器具を購入前にメーカーのSNSやホームページで新商品の発売が予定されていないかも要チェックです。リサーチは購入する直前ギリギリまで継続するべきです。
まとめ
以上、私のホームジムの紹介でした。
ホームジムを作る際は、広さや床の強度、環境、予算など様々な制約の中で計画を立てることになります。私の場合、土間コンクリートの上にホームジムを設置しているため、床の補強はゴムチップマットのみで十分でした。また、器具の重量も気にする必要がありませんでした。ただし、フローリングや畳の部屋でホームジムを作る場合は、これらの点に特に注意が必要です。具体的なホームジムの作り方については、当サイトのチャートをご参照ください。
私自身、理想通りにするのが難しいことも多くありました。「もっと部屋が広ければ良かった」「はじめからこの器具を買っておけば良かった」「これは導入したいけどスペース的に無理だ」など、悩むことも少なくありません。しかし、こうして悩みながら四苦八苦して器具を選定したり構想を練ったりするプロセスは、少年時代に秘密基地を作っていた時と同じような感覚で、とても楽しいものです。そして、制約を乗り越えてホームジムが完成した時の喜びはひとしおです。
近年、ホームジムに最適な選択肢が数多く用意されるようになりました。これからも、さらにワクワクするような器具が登場することでしょう。これからホームジムを作ろうとしている方も、様々な制約に直面すると思いますが、ぜひ楽しみながら作ってみてください。制約を創造力の源として、あなただけの理想的なホームジムを作り上げてください。
コメント